市川拓司さん著の「恋愛寫眞~もうひとつの物語」が原作の映画です。
大好きな物語だったので、ずっと楽しみにしてた作品だったんです。
10月28日に劇場公開されたのですが、生まれて初めて公開当日に観にいきました。
主演は玉木宏と宮崎あおい。
この映画、原作のストーリーを殆ど忠実に再現されてました。
この物語でとても大切なセリフも殆ど全て盛り込まれてましたし大満足!
(メルクルティもちゃんと「メルクルディ!」って鳴いてたし!)
ただ、忠実に再現しようと思うばかり、ひとつひとつのエピソードが淡白になってたような…。
しかも、終盤の部分が一部内容が違ってたし。
折角綺麗な友情を描いているのに、これじゃあ半減かなぁと。
それに助演のキャスティングも微妙だったような…。
みゆき役の黒木メイサ、ぼくの想像ではもうちょっと清楚な感じだったんだよなぁ。
彼女の目だと力が強すぎて…。
それでも、とってもよかったです!
もう1回くらいは映画館で観たいかなぁ。
DVDが出たら買うんだろうなぁ(^-^;
原作を10回以上も読んでるので、細部の違いで違和感が…w
○出会い
横断歩道での誠人と静流とのやりとりで「ちっとも甘くないザットハルテ」とかって比喩が置き換えられてました。
ココも変に映画のオリジナリティを出さずに、原作に忠実にやってほしかったかなぁ。
○誠人の持病
映画では脇腹に皮膚病を持ってる設定になってるけど、原作だと「肌の柔らかいトコ」全部。
この物語は「コンプレックス」がとても重要なんだから、もうちょっと大袈裟に演じてほしかったような。
○みゆきの遠まわしの告白?
序盤でみゆきが言う重要なセリフ、「ひとりぶんの幸せを持っている」ってトコがかなり淡白に流されてました。
個人的にこの部分はとても好きな個所だったので、それだけでガックリ…。
○天国の森にて
誠人と静流だけの場所にみゆきを連れてくるってシーンは原作にはなかったけど、このアレンジは意外によかったかも。
それにしても、みゆきはホントにミスキャスト…(´-ω-`;)
○ブライダルイベントにて
お金を持ってない誠人に静流が1万円を貸すんだけど、映画ではスルー。
好きな人のためにデートの手助けをしてんだから、オーバーすぎるくらいにしてもよかったかなぁ。
ぁ、静流が誠人の上着のポケットに塗り薬を入れてるってトコは映画でもちゃんと入れてくれてました!
静流の誠人を想う気持ちがとてもよく感じられてよかったです。
原作ではブライダルイベントの後にフランス料理店で食事なんだけど、映画では何故かドレスを着て記念撮影してたw
しかも、同じ時間軸で静流が泣いてるシーンも出てくる始末…。
ゴミ箱がティッシュでイッパイになってるのはいいんだけどね。
○好きな人が好きな人を…
やっぱりこのシーンなくして恋愛寫眞とはいえないかも。
映画でももちろん入れてくれてました。
カメラワークはよかったんだけど、もうちょっとオーバーリアクションにしてほしかったかも。
○静流の写真
静流の撮った子供の写真を見た誠人のリアクションは素晴らしかった!
これ以上ないってくらいの演技だったと思います。
もぅ、大満足!
○最初で最後の…
メルクルティの森でキスするシーン。
原作では霧雨が降ってて、キスが終わる頃には髪が頬に張り付いてたりするんだけど、映画ではそんなことはなかったような…。
まぁ、そこは別に構わないトコかもしれないけど、物語一番最後のことを考えると、ここは原作に忠実に「幻想的に」してほしかったかも。
○誠人、倒れる
衰弱しきった誠人を、関口が助けるシーン。
原作だと関口一人が助けるけど、映画では何故か全員…。
わ、わざとらしい…w
それと、原作では誠人の「薬の臭い」のことをみんな初めから知ってた上であえて言ってなかったワケたけど、映画では「臭いそのものが誠人の思い違い」ってされてた。
折角の友情を描いたシーンなのに、かなり残念…。
○ニューヨークでの再開
静流のアパートのドアの前で誠人がうずくまってるとみゆきがやってきて…ってのが原作だけど、映画では河原で再開だった。
はじめは「なぜだろう…?」って思ったけど、きっとニューヨークの夜景を撮りたかったのね(^-^;
それにしても、静流のアパートは見事に想像通りだった♪
○静流の個展1
何故か個展名が「fluke」になってた…。
原作では作品ジャンルの名前なのに…。
これじゃあ展示されてる作品全部がfluke(偶然・まぐれ)になっちゃうょ_| ̄|○i||i
○静流の個展2
静流のセルフポートレイト、背中が大きく開いたドレスじゃなかったし…。
それ以外はまぁよかったのかな…?
あとは「It was the only kiss, the love I have ever known... 」の文字をもうちょっと大きく、ゴシック体で書いててもらえたらよかったなぁ。
○静流の個展3
原作ではお婆さんが出てくるけど、映画では誠人ただ一人で見て回ってます。
あのお婆さんも結構キーパーソンなんだけどなぁ…。
後は概ね原作通りつーか、全くイメージ通りでした。
隣に座ってたカップル(の女の子のほう)が最後のほうで号泣してました。
とても嬉しかったです。